2017年11月12日

リロードとトランジッションについて(4)

リロードとトランジッションについて(4)
 では、ピストルでもライフルでも、リロード完了後にプレスチェックをするか否かでこのシリーズを締めくくりたいと思います。前回、チェンバーチェックの実施は半日しか出来ないと書きました。目視で行うチェンバーチェックは灯りがないと見たくとも見えませんので、光量の低い屋内や夜間における屋外などでは実施出来ません。確認のために戦闘間にチェンバーを照らす為にライトを点けたいのであればお任せします。ですが、私や私の仲間の傍では点けないで下さい。

 反面、触覚に頼るプレスチェックは灯りがなくとも実施出来ます... 出来そうです... いや、無理です... というか、止めた方が良いです。理由としては、
 第1に、銃撃戦の最中の緊張状態で、指先の感覚でボルトの先にある薬莢を確かめることが100%可能とは言えない。
 第2に、火力優勢を保つためにごく短時間で連射してチェンバー周辺が熱くなった場合、素手で薬莢の状態を確認することは無理。
 第3に、熱への対策としてグローブをしている場合では、感触だけで確認が可能とは言えない(その都度グローブを脱ぐ暇もない)。
 第4に、中途半端にスライドを引いたことで、不完全閉鎖を起こしてしまう危険性がある。
 第5に、指先に砂や泥が付着していた場合、ボルト先端付近を触ることで指先の汚れを移してしまい、不完全閉鎖を起こしかねない。
 第6に、というか根本的な理由であるが、次弾発射までのタイムラグが大きすぎる。
をSWTは提唱します。

 という事で、SWTではプレスチェックは推奨していません。SWTでは、弾倉を装填したらスライドや槓桿を引くことを勧めています。それが確実性と速度を兼ね備え、走り回って転げ回って全身が汚れまくった状態であっても、最も信頼出来る装填要領です。SWTの哲学では、目線は絶えず敵の動きを見ていたいので、チェンバーは見ません。利き手は引き金を引くことが仕事であるので、握把から離しません。触って分かるか否か不確かで余分な手順を加えることになるプレスチェックもしません。

 射撃開始前の動作としては有効かも知れませんが、戦闘中の動作としては無効どころかマイナスの要素を有するものは、極力全て手順から省くべきです。
終わり



Posted by Shadow Warriors Training at 22:36 │小ネタ