2018年09月23日

CQB戦術、ソロvs.チーム(4)


 では、2歩目に対するコミットメントとは具体的にはどういう事なのか?それは、戸口やコーナーを超えようとマインドセットを固めた際に、1歩目に続いてそのまま同じ進行方向に2歩目を出すことを前提としているか否かの違いです。

 前回ソロとチームでは各員に与えられた責任範囲(AOR)が異なると述べました。そこではペアやチームでは仲間に背中を任せられるとも述べました。つまり逆の言い方をすればソロでは背中を任せられる仲間がいないという事です。そのため、単独で戸口やコーナーを超える際には危険を感じた場合はそのまま2歩目を同じ方向に出して突入を続けるのではなく、2歩目で元に戻る(再び戸口やコーナーの陰に入る)ことを常に戸口やコーナーを超える前から選択肢の1つとして考えておく必要があります。

 勿論、一般的な建造物においては戸口やコーナーは遮蔽物(Cover)ではありませんので、敵の弾は抜けてきます。よって、交戦し後退せざるを得ない場合は2歩目で元の位置に戻るだけでなく、そのまま後退し続ける必要も生じます。ですが、戸口やコーナーを超えた瞬間に複数の敵を確認したもののまだ敵はこちらに気付いていない場合は、2歩目で元の位置まで戻り戸口やコーナーを「隠蔽物(Concealment)」として活用することが出来ます。
 
 常に先へ先へと進むことを優先するのか、後へ下がることも視野に入れているのか。ソロの場合とペアやチームでの場合とでは戦術の選択肢が異なりますので、切り替えが上手く出来ないと戦術的優位性を失うことに繋がります。なお、ここで言う「切り替え」とは適用する戦術や身体の動きのことも勿論指しますが、それらの根本となっているのは何度も言っているように「マインドセット」です。
(5)へ続く
  

Posted by Shadow Warriors Training at 22:56小ネタ

2018年09月09日

CQB戦術、ソロvs.チーム(3)


 では具体的にソロ戦術とチーム戦術とではマインドセットにどの様な違いが生じるのか?先ず挙げられるのは、担当範囲(責任範囲/AOR・Area of Responsibility)の違いです。ソロでは360°全てを自ら担当しなくてはなりませんので、要所要所においては焦らずに立ち止まって複数の方向からカットパイをするなど、不用意にコーナーや戸口を超えない様な注意が必要となります。勿論この際、攻撃の速度は落とすことになりますが、どの程度落とすかや、どの位の角度をカットパイするかなどは状況により異なります。単独犯のアクティブシューターへの対処の場合と、複数の立て籠もり犯とを相手にする場合とでは己自身の安全確保に割く時間も変わってきます。

 これがチームでとなると仲間に背中を預けることが出来ますので、要所要所でストップする時間が短縮出来ます。仲間がいれば一度に複数の方向からカットパイすることが可能ですし、コーナーや戸口を超えた先でも互いに背中を預けて一度に別の方向を警戒・対処することが可能となります。よって、ソロで行動するよりも全体の動きとしてのスピードは上がることになります。ただし、それはチームワークが機能した場合の話であって、チームワークが機能していない場合は残念ながら、と言うか当然のことながらソロの場合よりもスピードは劣ります。

 ではコーナーを曲がるにせよ戸口を超えるにせよ、ソロの場合とチームとの場合でマインドセットとして何が最も根本的に異なるのか?それは2歩目に対するコミットメントです。
(4)へ続く
  

Posted by Shadow Warriors Training at 23:53小ネタ