2016年03月20日

ワンハンド・ガンハンドリングは必須の技術

ワンハンド・ガンハンドリングは必須の技術
 SWTでは拳銃のコースでも小銃のコースでもレベル1コースにて片手でのガンハンドリングを教えています。片手でのガンハンドリングとは、片手(右手および左手)でのホルスタードロー、射撃、弾倉交換、故障排除の全てを含みます。残念ながらエアガンでは故障排除の本格的なトレーニングは実施出来ませんので口頭説明や「型」の稽古に留まりますが、片手でのガンハンドリングは実戦的な訓練では必ず基礎クラスに組み込むべきです。

 確かに片手でのガンハンドリングはテクニックとしては上級レベルのものですが、現実的に考えれば扱う者の技術レベルに依らず基礎レベルのトレーニングにに組み込む必要があります。その最大の理由は、銃撃戦における被弾の確率にあります。銃を撃つ際は上の写真の様に身体の前に銃を構えますが、これは相手も同じです。そしてその銃は腕で支えることになるので、拳銃でも小銃でも散弾銃でも胸部の上半分である所謂バイタルエリアの前に両腕がきます。銃撃戦では互いに相手の迅速な無力化を求めるためにバイタルエリアを狙って撃ち合いますが、この時に身体の前で構えた銃を支える両腕がバイタルエリアの前にくることから、両腕が真っ先に被弾する箇所となります。

 フォース・オン・フォース訓練でSimunition FX弾などを用いて撃ち合ったことがある方は、相手の弾が自分の胸部に当たるより先に自分の腕に当たった経験があるはずです。私の経験上、その被弾箇所は上腕よりも前腕に集中します。そして、実際に前腕に被弾した場合は、手首より先に力が入らなくなるか、全く指が動かせなくなります。そうなれば写真の様に両腕で銃を構えることが出来なくなりますので、被弾した後は片手で射撃、弾倉交換、故障排除を実施せざるを得なくなります。

 よって技術レベルや経験年数は問題ではなく、職務として銃器を携行するプロにとって、明日起こるかも知れない撃ち合いに生き残るためには基礎クラスのドリルとして片手でのガンハンドリングが必須となるのです。



Posted by Shadow Warriors Training at 23:32 │小ネタ