2014年03月26日

ロー・ライト(3)

ロー・ライト(3)
 このトピックについて、最後に少しだけ。

 射撃時には昼夜を問わず頻繁に場所を移動する必要があります。ビデオゲームでは同じ場所に留まって撃ち続けられますが、現実はそうではありません。自分が銃を撃てるのは何故か?それは敵の姿が見えるからです。それを逆の目線で考えて下さい。自分から敵の姿が見えるという事は、つまり敵からも自分の姿が見えることになります。完璧な偽装を施して敵に気付かれていないとしても、一発発射すれば存在は露呈し、敵の銃火に晒されます。

 では夜間はライトを消せば存在を消せなくても、誤魔化すことは出来るのでは?出来るかも知れません。しかし再度その位置から撃つとなると、物理的に不可能な場合があります。エアガンと実銃の大きな違いの一つは消炎(ブラスト)です。昼間は頭上からの太陽光が強いので、ブラストで巻き上げられた塵や埃の影響をあまり受けることなく標的を視認することが可能です。しかし夜間では、強い光源は自分の目線と変わらない位置にあるライトしかありません。プローンで射撃をする際にブラストで塵や埃が巻き上がると、それらが全て眼前でスクリーンの様にライトの光で照らし出されます。分かりやすく例えるなら、濃い霧にヘッドライトの光が反射してその先が見えない状態になるのと同じです。

 よって、特にプローンでの射撃を伴うロー・ライト戦術では、射撃→移動を昼間よりも意識して頻繁に行う必要があります。また、その際の最大の注意点ですが、射撃と移動の間にライトを消すことを忘れないことです。点けたまま移動すれば、相手に行先を伝えることになります。これが「消したい時に直ぐ消せないでは命取りになる」の一例です。

 因みに私は、Night-Opsのグラディウス(90ルーメン)を手持ち用、SurefireのG2X(200ルーメン)を小銃用(ボディーが樹脂製のため、実銃との使用時には耐熱処理を施す必要があります)として使っています。あとバックアップが1本(ストライク・ベゼル付)と、ヘッドランプが1つと、小出力ライトが1本。ケムライトも含めると、光源だらけですな...



Posted by Shadow Warriors Training at 21:05 │小ネタ