2013年06月18日
メディカル・ポーチの種類について




メディカル・ポーチってどれが良いですか?とよく聞かれますが、色々なタイプが市場に出回っていますので、「特にこれ」とお勧めするものはありません。自分の装備やニーズに合わせて選択する必要がありますので、このコラムでよくある3タイプのメディカル・ポーチについて説明します。
アーマーベスト、チェストリグ、ドロップレッグ、ベルトギアなど取り付ける位置は十人十色ですが、一番注意すべき点は、右手でも左手でも届く位置に配置することです。左大腿部にポーチを吊るしていて、左腕が被弾しない保証はありません。その際、右手が左大腿部のポーチに届かなければ、左腕のケアが遅れてしまいます。従って、可能であればティア・アウェイと称される取り外し式のポーチがベストです。ポーチ自体が取り外し式のパネルとセットになった物もありますし、別売りのパネルをポーチとプラットフォームの間に介することも可能です。
1番上の写真は、一番典型的なメディカル・ポーチの例です。Specter Gear社製のポーチですが、取り外し式のパネルとセットになっています。ファステックで留められた蓋を外して、ベルクロを引き剥がすとパネルから本体を外すことが可能となります。この手のタイプのポーチは、通常、MOLLE3~4列分の幅を必要とします。
2番目と3番目の写真は最近出始めたフラットタイプの例です。SOE社製のものですが、平らなスリーブの中に折りたたみ式のトレイが入っているタイプです。トレイの両端には引き出し用のハンドルが付いていますので、左右どちらの手でも引っ張り出すことが可能です。トレイはスリーブ内ではベルクロで固定されますので、走ったりしてもズリ落ちることはありません。この手のタイプのポーチは、ベストの腰あたりに配置しますが、ハンドルが障害物に引っかからない様に注意する必要があります。
1番下の写真は、最も簡単なトレイタイプの例です。SOE社製のものですが、既存のマガジンポーチ(M4マガジン3本用)に入れることが出来ます。他のメディカル・ポーチに比べて容量は劣りますが、最低限のキットを携行することができます。この手のタイプの特徴は、MOLLE2列分の幅しかベストやベルトに余裕がないときでも、最低限のキットを携行することが出来るということです。また、戦闘服の大腿部のポケットに入れておくことも可能ですので、ポーチが無くても一まとめにしたキットを携行することが出来ます。
その他、ポイントとしては、四肢の被弾時に真っ先に必要となる止血帯(ターニケット)は、メディカル・ポーチの中に入れずに、ポーチの外側や別の位置にゴムバンド等で縛り付けておくことが望ましいです。
以上、ご参考までに。
Posted by Shadow Warriors Training at 09:59
│小ネタ