2013年06月07日
スナイパー訓練(1)

800メートル先の標的に当てるとか、500メートルで2インチのグルーピングを目指すとかは、スナイパー訓練の極々一部です。むしろ、そういったことを目的とした訓練は、プレシジョン・ライフル(Precision Rifle)訓練なんて呼ばれます。まあ、意味は精密射撃みたいなところですが、本来のスナイパー訓練とは大きく異なります。
スナイパー訓練の本質は、カモフラージュやストーキングなどの様々なテクニックにあります。もちろん遠くから当てることが出来ればスナイパーチームの安全も確保される訳ですが、風の影響でそれが難しい場合はターゲットに出来るだけ近づく必要があります。静かに、ゆっくりと。自然の一部と成りきって、敵の目を欺きます。
過去に私が参加したスナイパー訓練には、MARPAT、マルチカム、ACU、ウッドランド、OD、A-TACS、市販のアウトドアウェア(おいっ!)、陸自迷彩を着用した8名の訓練生がおり、それぞれの迷彩の効果を試す機会にもなりました。場所は所々に開豁地を有する林ですが、季節は3月の上旬で、植生は緑よりも茶色がメインでした。開豁地は緑色の草が所々に生えていましたが、林の中は落ち葉と枯れ枝だらけでした。針葉樹林のために残っていた緑の葉も位置が高く、かえってデザート迷彩の方が効果が高かったかも知れません。
Posted by Shadow Warriors Training at 12:55
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