2013年05月23日

頭蓋骨は装甲

 皆さんhttp://news.militaryblog.jp/e437416.htmlは既にご覧になられましたか?

 実はよくある話でして、弾丸はほんの少しインパクト時の角度がズレただけで、頭蓋骨を貫通することが出来ません。イラクでは、AKで撃たれて弾丸がヘルメットを貫通したにも関わらず、ヘルメットの中で弾丸が頭の周りを一周してヘルメットに2つめの穴を開けて抜けていったケースも報告されています。

 民間でも、12ゲージのスラッグ(熊撃ち用の親指くらいの大きさの弾)が当っても、僅かな角度のズレによって、頭蓋骨を滑るように外れていったケースもあります。ギャング同士の抗争で、拳銃弾が頭蓋骨に刺さったまま脳まで達しなく、撃たれた人間が今日も平然と生きているなんて、よくテレビでもやってますよね。

 人間にとって一番大切な脳を守る頭蓋骨は実はものすごく硬いのです。装甲として機能しなければ意味がありませんから、そりゃ頑丈に出来ています。厚さは人により(年齢・性別・健康状態など)異なりますが、分厚いところでは1cmもあります。頭蓋骨は一枚ものでなく、複数枚が合わさって構成されていますので、その継ぎ目が衝撃緩和の役割を果たすことから、頑丈この上ありません。地球の歴史の中で哺乳類が生存するために進化してきた証の1つです。

 なので、小銃での戦闘距離では主に胸部が狙われます。胸部は装甲が殆ど無いに等しいですから。だから、胸部をカバーするために、ソフトアーマーや防弾プレートを着用するんです。矛と盾のいたちごっこです。じゃあ、胸部が撃たれたらどうなるのか?緊張性気胸といって、外気が胸腔に入ってくることで肺が膨らむことが出来ず呼吸困難を起こします。それを治すには、被弾箇所を塞いでから専用の針(カテーテル)で胸に穴を開けて入り込んだ外気を放出します。だから、最新の歩兵用のメディカル・キットには、カテーテルが装備されているのです。

 では、もし敵側がその盾であるアーマーを入手したら?当然、味方の攻撃力は落ちますよね。だから、アメリカのITARや日本の関税法といった同盟各国の法律にて、武器そのものだけでなくアーマーにも輸出規制がかけられているのです。そういった物の持ち出し/持ち込みをしようとしたら...知りまへんで~



Posted by Shadow Warriors Training at 08:15 │小ネタ