2014年10月24日

テロ対策(1)

テロ対策(1)
 2020年の東京オリンピック開催に関して危惧される案件に1つがテロ対策です。首脳会議やAPECなどでは警備対象者が限られていることから脅威度は高くとも比較的警備し易いと言えます。しかしながら、オリンピックに代表されるスポーツイベントなどでは警備対象者は会場とその周辺にいる全ての人々となることから、警備が非常に難しくなります。警備対象箇所は空港、港湾や主要ターミナル駅などに限らず、選手村と会場の間のルートや競技会場にまで多岐に渡ります。

 また、テロリストはアクティブ・シューターとは異なります。アクティブ・シューターは単独で行動しますが、テロリストは複数で行動します。またその戦術は高度に軍事化されており、一般の制服警察官が対応出来得るアクティブ・シューターのそれとは比べ物になりません。米ボストン市でのマラソン大会における爆弾事件は記憶に新しいかと思いますが、本格的なテロ攻撃であれば爆弾は複数の箇所で同時または時間をずらして起爆され、それと同じくして自動小銃などで武装したテロリストによる短時間で集中的な無差別攻撃がなされるはずです。

 この様な攻撃に対しては、高度に軍事化された訓練と装備を有した部隊でなければ効果的に対応することが出来ません。残念ながら制服警察官や機動隊の一般中隊では太刀打ち出来るレベルではありませんので、銃器対策隊や特殊部隊(SAT)を投入する必要があります。ただし、銃器対策隊の場合はいわゆる「犯罪者」を相手として想定した訓練しか行っていませんので、テロリストに対峙する際にはマインドセットの切り替えとそれに応じた訓練を事前に受けておく必要があります。

(2)へ続く




Posted by Shadow Warriors Training at 22:06 │小ネタ