2014年07月05日

コミュニケーションの重要性

コミュニケーションの重要性
 戦闘(銃撃戦)時の3大行動は射撃(shoot)、運動(move)、連携(communicate)であるとクラスでは教えていますが、その中でもコミュニケーションは最も重要な側面ではあるものの、最も脆いものです。

 全く訓練を受けていない物は、何も出来ずにやられます。ある程度訓練された者は、射撃(応戦)することは出来ますがその段階で精一杯です。そこそこ訓練を受けた者は、射撃と運動を駆使して敵より戦術的優位に立つことが出来ます。しかし、ここまではあくまでも個人レベルでの戦術であり、チームレベルでの訓練を疎かにしているとイザという局面で連携が上手く行きません。

 チーム内でのコミュニケーションや、チーム間でのコミュニケーションは一朝一夕にマスター出来るものではありません。上達するには何度も繰り返して訓練するしかありません。使う用語や言い方にも注意する必要があります。シンプルかつ分かり易くが基本原則です。何故なら、銃声や爆音などの騒音の中で、確実にメッセージが伝わらなければ意味がないからです。また、戦闘時のアドレナリンの噴出によって聴覚情報が入りにくいことも考慮する必要があります。

 コミュニケーションはキャッチボールです。伝える側が一方的にメッセージを送るだけでは誰も内容を共有出来ません。受ける側との間で誤解なく同じ意味を共有出来ることで、初めて意思の疎通が可能となります。皆さんの周りにも1人でギャーギャー喚いているだけで、言っていることが誰の耳にも届いていないタイプの人がいるのではないでしょうか?それは「伝える相手」、「伝える内容」、そして「伝え方」が間違っていることが主な原因です。強いて言えば、「伝えるタイミング」を間違っていることもあります。

 先に述べたように、射撃と運動は個人レベルでの問題です。部隊レベルでは「チームワーク」が必要となり、その要素の1つが「コミュニケーション」となります。

 なお、写真は米陸軍JFK-SWCSで通信訓練中の兵士(選抜課程中)です。



Posted by Shadow Warriors Training at 11:46 │小ネタ