2013年10月08日

SATマガジン記事への補足(1)

SATマガジン記事への補足(1)
 SATマガジンに掲載中のWarrior Development Course(WDC)の補足をしたいと思います。記事には字数制限がありますので、書き切れなかった分を当ブログにて補足・追加説明していきます。

 まずは第1回目の「敵のどこに弾をあてるか」について。

 まあ想像すれば「どこ」なのかは自ずと答えは出てきますが、色々と問題視されたり当ブログが「炎上」すると関係各所にご迷惑がかかりますので、明確な場所はあえて明言しません。ここで補足したいのは、命中した場所によって敵に与える影響(結果)の違いについてです。

 カテゴリー分けすると、1)瞬時に無力化、2)破壊的な負傷、3)迅速な無力化、4)心理的な停止の4つが考えられます。簡単に説明しますと、1)は完全な無力化であって、絶命させることで反撃させないことを言います。2)は、身体に重大なダメージを与えることで、生存しているものの反撃の手段と機会を奪うことを言います。3)は、破壊的とはならない程度に負傷させることで、急速に弱らせて反撃の手段と機会を速やかに奪うことを言います。

 1)~3)は、こちら側の行動の違いによって起こり得るものですが、最後の4)については、こちらの行動に対する相手の反応になります。要は2)や3)のケースで反撃の手段と機会を奪ったものの、反撃の意思までは奪い切れていません。どの様なケースであれ、相手に反撃の意思が残っているのであれば、戦闘は継続中と考えるべきです。しかし相手によっては、十分な訓練がなされていないことや、その時の精神状態などを理由に、自ら反撃の意思を捨ててギブアップすることも考えられます。これが4)の心理的な停止ですが、問題は見た目には判別がつき難いことにあります。

 戦闘というのは「撃ち合い」だけではありません。銃撃戦の最中はもちろん、それ以外においても「騙し合い」が行われます。したがって、敵を騙すことはしても、決して騙されることは避けなければなりません。「敵の宣伝に乗ぜられるな」です。相手が本当に心理的に停止した状態にあるのか?それともそう見せかけて反撃のチャンスをうかがっているのか?これは、一見しただけでは判別できません。つまり、最後まで気を緩めてはならないと言う事です。

 敵にこの程度の攻撃や負傷を与えれば降参(投降を含めて)するだろう、と考えるのは非常に危険です。敵が同じ価値観や考え方を有する保証はどこにもありません。自らの価値観や考え方のみに基づいて(形はどうあれ)戦闘を終結させる。このことが生存への唯一の道となります。



Posted by Shadow Warriors Training at 10:32 │小ネタ