2017年06月11日

たかが弾倉交換、されど弾倉交換

たかが弾倉交換、されど弾倉交換
 突然ですが皆さんは弾倉交換を何秒で出来ますか?ただ単に新しい弾倉を装着するだけでなく、確実に薬室に初弾を装填するまでです。 弾倉交換を素早く行う理由は、勿論攻撃の間隙を短くするためです。そこで先程とは少し違った方向から質問をさせて頂きます。弾倉交換は何秒以内に行うことが必要であると思いますか?

 単独で闘っている状況であれば、余裕はありませんので1秒でも早く行うことが求められます。しかし、仲間がいる場合は少しですが余裕があります。そこでは自分が何秒で弾倉交換出来るかではなく、仲間が何秒で弾が尽きるかが基準になります。例えば小銃で命中精度と射撃速度の適度なバランスを保った場合、1秒に4発までが現実的な射撃速度になるでしょう。そして28発入り弾倉を装填していた場合、弾倉が空になるまでには7秒を要します。という事は、仲間が弾切れになった時点で即援護出来るようにするには、7秒以内がベンチマークとしてはじき出されます。

 7秒以内での弾倉交換と聞けば非常に簡単に聞こえます。しかし、移動しながらや弾納に手が届きにくい窮屈な姿勢であった場合は、7秒はあっと言う間に過ぎます。更に、手元でさえ見ずらい低照度・無照度環境である場合は、ほぼ手探りで行いますので、普段の練習なくしては7秒は短く感じるはずです。

 また、弾倉交換には手順/シークエンスがあります。ヒントはこの写真に隠されていますが、このシークエンスを間違って練習していると、戦闘中に空の銃を持って右往左往することに繋がります。加えて、小銃から拳銃へのトランジッションが必ずしも正解とは限りません。確かにトランジッションは弾倉交換よりも早く弾を敵に対して撃ち続けることが出来ますが、拳銃で当てることが出来ない距離でトランジッションしたところで何の意味もありません。

 同じ弾倉交換といった単純な動作であっても、車内などの狭い空間であったり、窮屈な姿勢であったり、歩きながらであったり、走りながらであったり、暗闇であったりと、様々な状況下で行うことで違う結果が表れます。訓練や練習において最も重要なのは、己の限界を知ることです。出来ることしか見えない様では成長しません。逆に、出来ないことに気付き、それを克服・改善する道筋を見いだせた者にしか、成功へ辿り着く資格は与えられません。弾倉交換に限らず、異なる状況下で何か動作を行うことで自身の弱点が見えてくるはずです。あとは長所をさらに伸ばして、短所を克服するだけです。それに必要なことはひたすら練習を続けることに限りますが、その前に必要なことは弱点を見つけることになります。



Posted by Shadow Warriors Training at 01:55 │小ネタ