2014年04月23日

SAT(2007年当時)

SAT(2007年当時)
 はい、公開文献情報第2弾はSATについてです。写真は2007年4月発行のオーストラリア・クイーンズランド州警察の広報紙(公開文献)からです。

 クイーンズランド州警察SSB(Specialists Services Branch/SWATに相当)との合同訓練時の写真です。陸自迷彩に似たパターンであるものの、細部がかなり異なる迷彩服を着用しています。官品なのか民生品なのか分かりませんし、現在も使われているのかも分かりません。ただ、ブーツはよくある編み上げの表皮タイプですね。

 ところで、昨今の軍隊でなぜ裏皮(ヌバック)のブーツが採用されているかご存じですか?理由はいくつかあります。その1つが、手入れの簡便さ。ただし、ブートキャンプでの「躾」としての観点からはあまり好ましくないですが... そしてタクティカルな理由としては、ファストロープ使用時の安全性からです。

 ファストロープでは両足でロープを挟んでブレーキ代わりとしたり体勢をコントロールしたりしますが、表皮タイプのブーツですと摩擦でブーツの靴墨がロープ側に移ってしまいます。靴墨が付着したロープは滑りやすくなるために、次の降下員にとっては危険なものとなります。反面、ヌバックのブーツは靴墨を必要としませんので、足でロープを挟んでも靴墨が付着する心配がありません。

 また、MP5は非常に命中精度が高く信頼出来る銃ですが、欠点は3つ(私の個人的見解)あります。1つ目は光学サイトを装着する際のマウントの高さです。高ければ高いほど、近接射撃でのボアハイトの差が顕著に表れます。2つ目はアイアンサイトの調節です。何故かMP5は、フロントサイト1クリックの修正量とリアサイト1クリックの修正量が異なります。よって、知らずに同じように修正すると、着弾がいつまでたってもずれることになります。そして3つ目は...これは不特定多数の方が閲覧しているブログでは伏せておきます。

 SATでは1人に1丁が与えられますので、伸縮式ストックの長さを個人の体型や好みに応じて切り詰めたり出来ます。しかし、銃器対策隊では部隊で使い回しますのでそれは出来ません。そこで、とある方法にてストックの長さを個人の体型や好みに応じて固定する場合があるのですが...まぁ世界のSWATが知れば驚くでしょうな。



Posted by Shadow Warriors Training at 23:44 │小ネタ