2014年04月17日

Training for Fight? or Fun?

Training for Fight? or Fun?
 過去に受けたトレーニングの一場面です。コンボイで移動中に攻撃を受け車両が走行不能となった想定で、降車して回避行動に移って味方のQRF(救援部隊)と合流する、と言った流れのIAD(Immediate Action Drill)です。リアルさと訓練生へのストレスを与えるために、火工品が使用されます。回避行動中もありとあらゆる場所にて火工品が炸裂しました。国を問わず官給品のナイロン・コットン生地の戦闘服は大丈夫でしたが、民生品のポリエステル・コットン生地の戦闘服は直撃を喰らうと溶けました。アンダーアーマーを着ていた者は、焼けて溶けた生地が肌にひっついて爛れたような火傷を負いました。

 この手の訓練は勿論遊び目的ではなく、戦闘での生存率向上のために行われます。 Training for Fight (戦いのための訓練)ですが、やってる本人らは楽しくもあります。たまに見学者がやってきて「こいつらようやるわ...」と大概言われますが、軍や警察の訓練では決して出来ない環境で多くの事を学べるのは嬉しさと楽しさ (Fun) を感じずにはいられません。

 私の個人的な意見ですが、「技術を習得するための」訓練は戦いにフォーカスした真面目で厳しいものでありつつも、受けた者が楽しさを感じるものであるべきかと思います。ただ単に辛い訓練や難しい訓練ではモチベーションだけでなく学習意欲も下がりますので、結果として受講者の身につきません。

 半面、「技術の習得を目的としない」訓練は単調で辛いものであるべきです。例としては、特殊部隊の選抜課程のような「ムダ」を排除することを目的とした訓練です。

 この両者を混同し誤った訓練プログラムを組んでしまうと...結果はどうなるかお判りだと思います。



Posted by Shadow Warriors Training at 22:29 │トレーニング哲学