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Posted by ミリタリーブログ at

2017年11月26日

新トレーニングコースへ向けたアンケートの実施について


 これはまだ構想段階にあるもので、決定事項ではありません。このブログをお読みの方を通じて、新しいトレーニング体系を作れるか否かご意見を頂きたく存じます。 

 これまでSWTでは数多くの自衛官や警察官の方々にトレーニングを提供する機会を頂いておりますが、現在提供しているコースはこちらが国内のプロの方々にとって必要であると考えたプログラムに限られております。小銃や拳銃での戦いから始まり、小規模部隊における基本戦術や野戦・市街地における特殊な戦術、そして戦闘衛生を現時点では固定プログラムとして提供しておりますが、これら以外にどの様なリクエストが皆様の間に存在するのか、直接ご意見を頂きたく存じます。

 実技だけでなく座学も含め、見識を広めたい分野がありましたら、ご意見を伺いたく存じます。私の知識と経験から皆様にフィードバック出来るものがあれば、是非、形にしたいと考えております。

 なにかご意見・ご要望がありましたら、こちらまでメールを頂ければ有難いです。なお、この度のアンケートの対象は、SWTのプロ用コースの受講資格を有する方に限りますので、ご理解下さい。
 
 私の力量で賄える分野に多くの声が集まれば、新しいコースの候補として前向きに検討致したく存じます。  

Posted by Shadow Warriors Training at 23:30お知らせ

2017年11月12日

リロードとトランジッションについて(4)


 では、ピストルでもライフルでも、リロード完了後にプレスチェックをするか否かでこのシリーズを締めくくりたいと思います。前回、チェンバーチェックの実施は半日しか出来ないと書きました。目視で行うチェンバーチェックは灯りがないと見たくとも見えませんので、光量の低い屋内や夜間における屋外などでは実施出来ません。確認のために戦闘間にチェンバーを照らす為にライトを点けたいのであればお任せします。ですが、私や私の仲間の傍では点けないで下さい。

 反面、触覚に頼るプレスチェックは灯りがなくとも実施出来ます... 出来そうです... いや、無理です... というか、止めた方が良いです。理由としては、
 第1に、銃撃戦の最中の緊張状態で、指先の感覚でボルトの先にある薬莢を確かめることが100%可能とは言えない。
 第2に、火力優勢を保つためにごく短時間で連射してチェンバー周辺が熱くなった場合、素手で薬莢の状態を確認することは無理。
 第3に、熱への対策としてグローブをしている場合では、感触だけで確認が可能とは言えない(その都度グローブを脱ぐ暇もない)。
 第4に、中途半端にスライドを引いたことで、不完全閉鎖を起こしてしまう危険性がある。
 第5に、指先に砂や泥が付着していた場合、ボルト先端付近を触ることで指先の汚れを移してしまい、不完全閉鎖を起こしかねない。
 第6に、というか根本的な理由であるが、次弾発射までのタイムラグが大きすぎる。
をSWTは提唱します。

 という事で、SWTではプレスチェックは推奨していません。SWTでは、弾倉を装填したらスライドや槓桿を引くことを勧めています。それが確実性と速度を兼ね備え、走り回って転げ回って全身が汚れまくった状態であっても、最も信頼出来る装填要領です。SWTの哲学では、目線は絶えず敵の動きを見ていたいので、チェンバーは見ません。利き手は引き金を引くことが仕事であるので、握把から離しません。触って分かるか否か不確かで余分な手順を加えることになるプレスチェックもしません。

 射撃開始前の動作としては有効かも知れませんが、戦闘中の動作としては無効どころかマイナスの要素を有するものは、極力全て手順から省くべきです。
終わり
  

Posted by Shadow Warriors Training at 22:36小ネタ

2017年11月04日

リロードとトランジッションについて(3)

 では、リロードの際に安全装置を掛けるか否かの論争を巻き起こしましょう。更に言うなれば、トランジッションの際と、プライマリーの故障時における安全装置の扱いも含めます。


 "This is my safety"と言いたいところでしょうが、リロードと故障排除は実は注意義務違反に伴う「暴発」が最も起こりえるタイミングであり、無用な損傷や損害を与えたくないのであれば、安全装置を掛けるべきです。このやり方は、デルタ出身のKyle LambやPat McNamara、Larry Vickersもその様に行っており、彼らのクラスで教えています。"This is my safety"とはあくまでも映画の中の例え話であって、デルタであろうがMARSOCであろうが、銃を構えたり下ろしたりする際には安全装置を掛けるのが鉄則です。ただし、何事にも完璧はないので安全装置を過信することなく、最終的には自分の人差し指に細心の注意を払うことに変わりはありません。

 では、トランジッションの際は?正直なところ部隊のSOPによりますが、完全に弾切れであることが確認出来ていれば安全装置を掛ける必要は特にありません。引き金を不注意に触れようが、弾が入っていませんので暴発のしようがありませんので。しかしながら、故障なのか弾切れなのか見分けが付き難い場合もあります。よって、どちらの状況でも周りに危害を加えるリスクを下げて安全にプライマリーを吊り下げるためには、安全装置を掛けるのが望ましいです。

 
 この説明をすると、「チェンバーチェックにて弾切れか故障かを判断するので、違いは明確に分かる」と言う人もいるでしょうが、その様な人は自分のやり易い理想的な環境でしか射撃したことがないのでしょう。一時期、某Chris Costaの影響で猫も杓子もチェンバーチェックを意味もなくやっていた姿を見ましたが、あれで何が見えていたのか疑問です。スライドが空いているのを確認していたのか、チェンバーが空であるのを確認していたのか、引き金を引いても撃発しないがスライドが閉じていたので不発や遅発は一切考慮せずに閉じたスライドだけを見て弾切れと認識していたのか、はたまた疑問です。更に、SWT的に言わせてもらうと、チェンバーの状態が確認出来るのは半日だけです。チェンバーチェック症候群を患っている人には、是非とも日の入りから日の出までの時間帯に訓練してもらいたいものです。
(4)へ続く
  

Posted by Shadow Warriors Training at 13:53小ネタ